「ステップ運転機能付き解凍庫」とは?
特徴や使い方を解説
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「人件費や調理時間といったコストの削減ができ、菌の繁殖防止や鮮度キープに効果的だから」という理由で、急速冷却機器・ブラストチラーが人気です。一方、解凍工程でも、同じくコスト削減や鮮度キープを行う必要があります。そこで活躍するのが、解凍機です。今回は、フクシマガリレイの「ステップ運転機能付き解凍庫」についてご紹介します。
難しいけれど大事な解凍の工程、解凍庫の活用がおすすめ
食材・食品の品質を守るためには、冷却工程と同じくらい、解凍工程も大切です。そして、品質を落とさずに食材・食品を解凍するためには、それぞれの食材・食品に合った解凍方法を選ばなければなりません。主な解凍方法や、よく聞く解凍にまつわるお困りごとには、次のようなものがあります。
≪主な解凍方法≫
【緩慢解凍】自然解凍、冷蔵庫、流水・水中解凍、解凍プレート、常温解凍
【急速解凍】加熱解凍、電子解凍(電子レンジ)
≪解凍時のお困りごと≫
- 食材の変色、解凍ムラ
- 味の劣化
- 食材表面の乾燥
- ドリップの発生
- 細菌増殖
- 解凍に時間がかかる
など
解凍時のトラブルを避けるために食材・食品に合った解凍方法を選ばなければならないわけですが、都度、解凍方法を使い分けるのは、管理の手間も増えてなかなか大変です。そこでおすすめなのが、「ステップ運転機能付き解凍庫」です。
「ステップ運転機能付き解凍庫」とは?
「ステップ運転機能付き解凍庫」は、食材へのダメージを抑えながら通常の冷蔵庫解凍にくらべ短時間で解凍することができる機器です。解凍機の中は上下2室に別れており、それぞれ温度設定が可能なので、別の食材・食品を同時に解凍するなど用途に合わせて活用することができます。また、1台で解凍〜保冷、粗熱取りができるので、省スペースで済むなど、利便性も高いことが特長です。
他に、トレイ金具や棚柱を簡単に取り外すことができたり、防水仕様の庫内ファンを搭載しているので庫内をまるごと水洗いすることもできるなど、清掃性に優れた設計をしています。
「ステップ運転機能付き解凍庫」の特徴や使い方とは?
ステップ運転機能付き解凍庫では、「良質に解凍する」「解凍スピードをアップする」という二つの目的のために、「第一解凍」「第二解凍」「保冷」の3ステップを敷いています。「第一解凍」「第二解凍」の工程の詳しい内容は次の通りです。
- 第一解凍:マイナス20℃近辺の食材温度を速く上昇させるため、庫内温度は高めの設定ができる
- 第二解凍:食材の解凍が進んでいくと、第一解凍の温度のままでは食材表面温度のみが上昇し、 食材にダメージを与えるようになってくる。そのため、第一解凍で設定した時間が経過した時点で第二解凍へ移行。第二解凍は第一解凍より低い温度設定となる。食材表面温度の上昇を抑えながら、中心温度を上げて解凍を完了させることができる。
第一解凍→保冷と一気に進むのではなく、第二解凍を含むステップを経ることによって、年間通して安定した解凍を行うことができるのです。
《食材解凍の際の設定例》
■ケース
1パック2kgの鶏肉を、1段あたり2パック、1室に6段(12パック)入れて、6時間で解凍する場合
■解凍設定
第一解凍 設定温度:20℃ 設定時間:90分
第二解凍 設定温度:10℃ 設定時間:270分
保冷 設定温度:3℃
このように、食材・食品に応じて適した温度と時間を設定できます。
冷凍と解凍は表裏一体であり、冷凍同様に解凍にも気を配ることによって、より良い食材管理が可能になります。ステップ運転機能付き解凍庫はサイズもさまざまあり、小型厨房から大量調理現場まで、幅広く活用いただくことができます。ぜひお気軽にお問い合わせください。