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事例・インタビュー
2020.07.15

株式会社カンブライト缶詰で食品を救う。缶詰の共創開発を手掛けるカンブライト独自の開発手法とビジョンとは【後編】

缶詰で食品を救う。缶詰の共創開発を手掛けるカンブライト独自の開発手法とビジョンとは【後編】

事業内容やカンブライト独自の開発手法についてお話いただいた前編に続いて後編では、缶詰工場のパッケージ化について今後のビジョンについて伺いました。

工場展開の構想を実現していくために

フクラボ2019年11月にフクシマガリレイと業務提携に至った経緯や理由を教えてください。

井上社長井上社長:

私たちは、1日200〜500個程度の缶詰を製造できる工場を全国各地に作っていきたいという構想があります。しかし、工場を作るとなると、当たり前ですが図面を書く、設備を設置する、保守・メンテナンスを行うなど、さまざまなことを手掛ける必要があって、すべて当社でやるのは難しいと思っていました。ちょうど同じタイミングで、フクシマガリレイがオープンイノベーション拠点『MILAB』を作られて、フードベンチャー企業の入居を受け付けているという話を聞きました。そこで当社の事業を説明したところ、業務提携とMILABへの入居が決まったんです。

フクラボ業務提携を行って、実感しているメリットはありますか?

井上社長井上社長:

工場を作っていく上で、ハード面のほとんどお任せできることですね。缶詰製造工場に必要な、冷蔵庫・冷凍庫・恒温機・殺菌水の生成装置などもフクシマガリレイの設備を導入できるので安心です。また、提携後は今までよりも幅広い企業様との出会いが増えましたね。当社に興味を持ってくださったお客様をご紹介いただいたり、新たな設備開発のパートナーとなる企業様と引き合わせてくださったりして助かっています。

缶詰製造工場に必要な、冷蔵庫・冷凍庫・恒温機・殺菌水の生成装置などもフクシマガリレイの設備を導入

フクラボ入居されているMILABでは日々どんな業務を行っていますか?

井上社長井上社長:

私を含めて5人のメンバーでひたすら商品開発をしています。他には、MILABのセミナールームを活用して、缶詰開発に関するセミナーも開催しました。あらためて私たちの事業のことや缶詰の共創開発についてお伝えしたり、これまでに開発した缶詰を試食していただいたりする場を作ることで、「自分たちがお願いしたらどんな缶詰を作ってもらえるんだろう」というイメージを膨らませていただきたくて。そのセミナーきっかけで動き出した缶詰開発のプロジェクトもすでに5〜6件あります。MILABに開発拠点を構えていることは、お客様からの信頼にもつながりますね。

缶詰から地方に雇用を生みたい

フクラボ先ほどのお話の中でも、「1日200〜500個程度の缶詰を製造できる工場を全国各地に作っていきたい」との言葉がありましたが、この構想について詳しく教えてください。

井上社長井上社長:

カンブライトはあくまで缶詰の開発機関で、出来あがった缶詰の請負製造は行わないと決めています。その一番大きな理由は、地方に雇用や産業を生みたいから。つまり、1日200〜500個の缶詰が少量多品種で作れるような工場を、各地域に作りたいと思っているんです。近くに工場があれば、「うちもぜひやってみたい」と思う事業者さんも増えていくでしょうし、食材の輸送コストも抑えられますから。カンブライトが開発してレシピが出来上がったら、「レシピに従って、あなたたちの会社から一番近いこの工場で缶詰を作ってもらいましょう」という流れにします。その流れができれば、地域にネットワークも生まれると思うんです。

フクラボ地域を盛り上げるだけでなく効率的でもとても面白い考えですね。すでに3つの工場が稼働されていると聞きました。

井上社長井上社長:

80歳の方が起業して廃校になった中学校を工場に改修した例や、社会福祉法人が障害者の方の雇用を目的として工場を始めた例などがあります。立ち上げてみてわかったのは、工場を作るハードルはやはり高いこと。少量しか生産しない工場とはいえ、設備の選定、働く人への研修、HACCPの運用などやるべきことは山積みだからです。自力でしてもらうのは大変、かといって私たちが一つひとつの工場に伝えていくのでは時間が掛かってしまう。そこで今準備しているのが、オールインで支援する「スマート食品工場パッケージ」です。

フクラボ「スマート食品工場パッケージ」とは何でしょうか?

井上社長井上社長:

設備の選定・衛生管理・品質管理・研修など、工場運営にかかわること全般を支援するメニューがまとまったオールインパッケージです。この「スマート食品工場パッケージ」を使えば、食品衛生の知識が無い方でも工場が立ち上げられるようなサービスにします。たとえば、HACCPがきちんと運用できているかを、毎回工場を回って確認することは難しいので、全国の工場をWebで繋いで製造工程の記録を残すようなしくみも用意します。こうしたしくみを通して、食品産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも貢献していきたいですね。

今後は飲食店ともコラボして新しい缶詰づくりにも挑戦したい

フクラボ今後、新しく取り組んでいきたいことはありますか?

井上社長井上社長:

MILABを活用して、飲食店向けの缶詰開発講座などを実施できればと構想しています。イメージとしては、缶詰加工についての知識や缶詰の試作などを通じて調理工程とはプロセスが異なる缶詰開発工程への理解を深めていただけたらと。もちろん、そこで興味を持ってくれた料理人さんがいたら、実際にコラボしていきたいですね。

新型コロナウイルスの影響もあって大変な状況の中で頑張っている飲食店さんも多いので、「何かできないだろうか」と考える中で、こんな構想が生まれて。実現に向けて動いている途中です。

フクラボこれまでとは一味違う缶詰も生まれそうですね。そのうえで、今課題となっていることをあえて挙げるとすれば何でしょうか?

井上社長井上社長:

出口戦略、つまり開発・製造した缶詰をどのようにして多くの人に届けていくかということです。せっかく作ったおいしい缶詰も、手に取ってもらえないと意味が無いので。少量多品種での生産になると必然的に値段は高くなりますし、今すでに多く売れている商品があるとはいえ、高級缶詰市場をさらに広げることと海外展開は必須です。出口を広げながらも、たくさん販売できるようになったときに間に合わせられるよう、作る方は仕組み化をどんどん進めていかなければいけません。両輪をバランス良く回していきたいですね。

フクラボ最後に、将来のビジョンを教えていただけますか。

井上社長井上社長:

中期的なビジョンとしては、「スマート食品工場パッケージ」のしくみを整えて、5年以内に全国各地で300以上の提携工場を立ち上げたいと思っています。そのために、設備のレンタルサービスを始めることも検討しています。私たちが支援する小規模な工場は、工場立ち上げに必要な費用が一般的な工場の6分の1くらいしか掛かりません。とはいえ、地方の事業者にとっては相当な投資。そして、その半分以上が設備に掛かる費用なんです。もしカンブライトが設備をレンタルして、初期費用がほとんど掛からないモデルを作ることができれば、もっとスピーディーに工場が立ち上がっていくと思うので、そういったことにも取り組んでいきたいと思います。

店舗紹介ひとかん京都本店

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