クリエイティブ様福祉・医療施設向けに特化したセントラルキッチン

福祉・医療施設の食事サービスを行う株式会社クリエイティブ様。2022年12月に、静岡県小山町にセントラルキッチン（集中調理施設）を立ち上げました。

利用者とスタッフの笑顔のために

クリエイティブ様は、医療法人の給食委託事業として創業し、各施設で食事サービスを提供していましたが、人材確保の問題に直面。「調理が一カ所でできるセントラルキッチンで調理・配食すればスタッフの負担が減り、人材確保に繋がる」との思いでセントラルキッチンの構想がスタートしました。
株式会社クリエイティブ様のセントラルキッチン（集中調理施設）では、1日に作る食事は1万3,000食。さらに、注目すべきは料理の質。管理栄養士のもと、主に地場野菜を使い、病気やアレルギーのある方にもおいしく、安心して食べられる食事を作ります。常食・きざみ・極きざみなどの形態別の食事はもちろん、食べる方に合わせて非常に細かな対応がされています。「食事が良いという評判は施設の経営に重要なこと。今後当社が生き残っていくためには、味・〈安心・安全〉・対応力。手間を惜しまず、多様な要望にも応えます」と専務の阿部利治様は語ってくれました。

人とテクノロジーの力で福祉・医療を変える

富士山のお膝元で、静岡県内外84施設の食を担うニュー・ファクトリー。その生産を支えているのがクックチル方式です。
セントラルキッチンで加熱調理した料理を急速冷却し出荷。施設では、再加熱するだけで出来立ての料理が提供できます。創業当初から大切にされている「手料理への思い」を受け継ぎ、食材ごとに最適な調理をするなど、丁寧に作られています。
さらに、効率化のために厨房機器にもこだわりが。
スチームコンベクションオーブンから引き出したカートの棚は料理がぎっしり。熱々のまま急速冷却室へ運びます。室内には、〈ブラストチラー/ショックフリーザー（※以下、ブラストチラー）〉がずらりと10台。

実は、省人化に優れた〈トンネルフリーザー〉も考えられていましたが、カートからホテルパンを移し替える際の作業性を考え、カートのまま急速冷却できる〈ブラストチラー〉を選定されました。検討段階では名古屋市にある当社のテストキッチンへもご来社いただきました。「実際に提供している料理で試すことができたので、味や食感まで確認ができて、導入予定の機器の特性を正確に知れて良かったです。高い買い物なので、導入前から体験できて助かりました」と諏訪様。調理師の方が、「他社のブラストチラーに比べて操作が分かりやすく、使い勝手が良い」と評価してくださったことも決め手となったようです。
各エリアに配置された蛇口からは、ひねるだけで電解水が出る仕組みを採用。「以前は、自分たちで薬剤を希釈して殺菌水を作っていましたが、作る人によって濃度にバラつきがあったかもしれません。今回、電解次亜水生成装置「FEクリーン水」を導入したことで、しっかり殺菌・除菌できるので安心です」(諏訪様)。

自社で食品の菌数を測定できる〈食品自主検査キット〉の導入とともに〈衛生検査室〉も設置いただき、日々活用されています。

施設の合理化、新工場計画…チャレンジは続く

この施設ができてから「料理の味にばらつきがなくなった」「料理の専門の人が調理してくれるから安心」「スタッフの負担が減り、時間を有効に使えるようになった」と、施設からも喜びの声が続々。県内の販路は伊豆まで広がり、東京や神奈川、茨城など、関東圏への出荷も増えているそうです。
まさに順風満帆ですが、現状に甘んじることなく、自利利他の精神で走り続けるクリエイティブ様。次の目標は、施設の合理化だと、阿部様は強調します。「例えば、再加熱カートを導入すれば、施設の勤務体制もさらに改善されると思うんですね。スタッフの数も従来の3分の2、いや、２分の1に減らすことも難しくないと思います。冷たいもの、温かいものを適温で提供できるので味もぐんと良くなります」
今後は、さらなる作業の効率化や地域からの需要も踏まえ、工場の新設計画もあるとか。クリエイティブ様の新たなチャレンジが実りますよう、これからも全力でサポートさせていただきます。