EXECUTIVE MESSAGE

MESSAGE 01

変化する食業界の“今”と
30年後の創業100周年を見据え
お客様、社会にとって唯一無二の存在へ

代表取締役会長
福島 裕

変わりゆくニーズに柔軟に応え
お客様と共に食の未来を拓く

前年は、コロナ禍において内食化が一気に加速しました。それに伴い、スーパーマーケットをはじめとする内食を提供する業界は、非常に需要が高まりました。当初は、あまりの急展開に内食産業も外食産業も混乱していたように感じますが、今期に入ると、その状況は常態化。内食を提供するお客様においては、これまで以上に労働が必要とされる製造現場に対して、自動化を推進する動きが多く見受けられます。一方で外食産業においても、デリバリーやECを新たに始めるお客様が多く、内食、外食ともに新しい動きが多い1年でした。食業界はコロナ禍の影響を受け、最も大きく変化した業界の一つだと言うことができます。
この変化に直面し、私たちと協働で新しい事業や商品の開発を始めたいという企業が本社MILABにたくさんお越しくださいました。その多くが、今、事業として動き始めています。コロナ禍において、社員には一層お客様に寄り添い、苦労を分かち合ってほしいと伝えてきました。その気持ち、姿勢がお客様に伝わったのではないかと感じています。

さらなるグループシナジーでビジネスのフィールドを拡げ
食をトータルサポート

私たちガリレイグループは、外食産業や小売業などの川下、いわゆる第3次産業から川中にあたる第2次産業の製造業や倉庫業、さらには川上の農業や漁業といった第1次産業へとビジネスのフィールドを広げ、“食”のトータルサポートを目指しています。この川下から川中、川上へと事業を拡げることを、私たちは“山登り”と称しています。山登りをするためには、部署はもちろんのこと、会社の枠を超えたグループシナジーを発揮することが欠かせないと感じています。

長期的なビジョンを明確にし
社会に求められる企業へ

ESG経営の中でも、私が重視しているのが社会性(Social)です。売上を上げること、成長することは企業において重要ですが、それだけではいけません。経営を長期的な視点で捉えた時、社会性を高めることが大切です。事業そのものの社会性を高めることは当然のことながら、会社としてだけでなく、社員一人ひとりが実感できるものとして取り組んでいきたいと考えています。
環境(Environment)への取り組みについても、冷媒を使って事業を行う私たちにはとても大きな責任があると感じています。創業100周年となる2051年を見据えてサスティナブルビジョン『Dramatic Future 2050』を策定しました。これはSDGs の達成目標となっている2030年を通過点とし、温室効果ガスの排出量実質ゼロというゴールをガリレイグループが具体的な数値を掲げて取り組むというものです。30年後の未来に対する目標ですが、着実に進められるように社内で日々コミュニケーションを取り、社外にも情報を発信しています。

社員一人ひとりが成長できる環境を作り
新たなガリレイグループを築く

70周年を迎えたガリレイグループは、100周年に向けて歩みを進めます。これからの30年で私たちが成長し続けるために重要なことは、常に新しいことに挑戦するという姿勢です。失敗を恐れず、どんどん新しいことに取り組める環境を整えることが大切であり、社員一人ひとりの成長が会社を変え、そして、これからのガリレイグループを作っていく。そう信じて、これからも歩みを止めずに進んでいきます。

MESSAGE 02

土台となるcoolな技術で
“いのち”にコミットできる
企業集団へ

代表取締役 社長執行役員
福島 豪

国内の環境課題の解決を推進し
アジア諸国の環境への意識を高める

『Dramatic Future 2050』の中で、“誰もがワクワクする未来を拓く”というメッセージを発信しています。これはガリレイグループのあるべき姿として、食といのちの未来を拓く挑戦者であり続けるという考えが基になっているものです。“いのち”という言葉の中には、人、そして、地球のいのちも含まれます。私たちが生きていくためには、地球の存続が不可欠です。
昨今、環境への意識は高まっていますが、今は考えるだけでなく少しでも早く行動に移していかなければならない段階だと感じています。
そうした想いを込めて策定したのがサスティナブルビジョン『Dramatic Future 2050』です。
この『Dramatic Future 2050』は2050年にCO₂排出ゼロ、冷媒漏洩ゼロにコミットすることが目標となっています。その目標に向けて、まずは2030年にCO₂排出量を50%ダウン、そして、冷媒漏洩については2025年度製品・施工物件から冷媒漏洩ゼロにすることを目指し、研究開発や設備投資を積極的に進めていきます。

技術革新を加速させ
エンドユーザー・お客様・環境により良い未来を

フードロスの削減は、ムダな生産をしないという側面から考えるとカーボンニュートラルの実現にも繋がる重要な社会課題です。その課題に対して、私たちはフリーザー技術の確立によって賞味期限を延ばすことにすでに成功しています。また、食品販売の現場においては、賞味期限が近いものを安く購入できるように価格変動させる“ダイナミックプライシング”の研究を進めています。生活者にとってはお得で、かつ、フードロスも削減できる。生活者、食品業界の皆様、環境、その全てにより良い仕組みを届けられることを目指しています。
そうした新しい取り組みを今後もより加速させるためには、人材の育成がとても重要になります。そのために、技術者を育成する学校をつくることを構想しています。3か月半ほどの研修期間で、技術や資格の取得に向けた教育を行う予定です。ガリレイグループにとって、最も大きなバリューは“信頼”です。“冷えて当たり前”という期待を裏切ることなく、さらにその先にある“感動”を提供する会社になるためには、人材育成の底上げが欠かせません。
次世代に向けた取り組みとして、ガリレイグループでは製品のIoT化や、AIを活用した新しいシステム、サービスの開発も推進しています。例えば、機器の運転状況を24時間遠隔監視し、冷却不良など故障を予知するスマート診断の確立を進めております。実際にシステムの導入を始めており、基盤不良などを早期に発見し、冷却不良が発生する前に補修するという実績もできました。

創業100周年に向けて
お客様と共に
新たな価値を共創する

世界中がコロナ禍に見舞われ、食に関わる企業は、自分たちの意思とは無関係に変わらざるを得ない状況となりました。その中で、お客様と共に試行錯誤し、一緒になって新たな未来を拓いていくことで、私たちの存在価値を改めて示すことができたのではないかと感じています。しかし、まだまだ決して状況が良くないお客様がいらっしゃるのも事実です。そうしたお客様のために、グループ一丸となって力になろうという活気が今、社内に溢れています。こうした雰囲気を大切にしながら、次の100周年を見据えて、皆様にますます必要とされるフクシマガリレイとして着実に歩みを進めていきたいと思います。