株式会社チムニー様作業動線の効率化で朝獲れ鮮魚を新鮮なまま提供
全国各地の食材や地酒にこだわった個性溢れる居酒屋を全国にチェーン展開する「株式会社チムニー」。数ある店舗のなかでも鹿児島出身者から定評のある薩摩魚鮮水産は、錦江湾(きんこうわん)から直送された新鮮な魚介を使った海鮮料理と鹿児島の郷土料理を提供する居酒屋です。その梅田北口芝田店が2012年9月、キタの中心地にあるグランフロント向かいのビル3階部分にオープン。フクシマガリレイは、「動線」と「利便性」を軸に新鮮な食材を新鮮なままお客さまに提供することを可能にする厨房のレイアウトと機器をセレクトを担当しました。
保存から調理、配膳をスムーズに
薩摩魚鮮水産では、鹿児島県の錦江湾で朝に獲れた鮮魚を航空便で直送。毎日夕方近くには各店舗に届くよう手配しています。魚以外もそのほとんどすべての食材を鹿児島県から取り寄せており、到着次第順次加工作業を行います。加工を終えるとすぐに冷蔵保存され、新鮮なままお客さまに提供できるよう、注文後すぐに調理にかかります。
お店のモットーは、熱い料理は熱いまま、冷たい料理は冷たいままですぐにお客さまに提供すること。従って調理にも配膳にもスピードが求められます。いかに効率的な作業動線を作ることができるか、がフクシマガリレイの課題でした。
そこで冷蔵庫は調理方法によって分けることになりました。例えば揚げ物調理であれば、食材に衣をつけた状態で冷蔵庫に保存、オーダーが入ったら冷蔵庫から食材を取り出し、すぐさまそばに設置されたフライヤーで調理。動線が厨房奥から客席側へと料理が流れていくように冷蔵庫の位置、フライヤーの向きを考慮しました。調理の順番や従業員の動線を考慮し、無駄な動きを極力減らすよう配置に工夫をしています。
新鮮なまま提供するため厨房スタッフが配膳することも
出来上がった料理はすぐにお客さまの元に運びます。そのまま放置されることがないよう細心の注意を払っており、忙しい時間帯には厨房スタッフが配膳にまわることもあるといいます。いかに新鮮な食材を新鮮なままお客さまに提供できるか、を徹底した薩摩魚鮮水産の姿勢です。それはすべての従業員の動線を考えた厨房全体の配置の工夫によって作業効率が大幅に変わってくることが実証された結果となりました。
今後はさらに鹿児島らしさにこだわった店づくりをしていきたいとのこと。鹿児島出身のお客さまがまるで実家に帰ってきたようなほっとした気持ちになってもらえれば、と考えています。例えば本格的な「白熊」(鹿児島名物のかき氷)をメニューに加えるなど、アイデアは広がっています。
今後はさらに、鹿児島出身者以外の人や外国人観光客にも鹿児島の魅力をもっと知ってもらいたいと意欲的です。