パンのトラ様焼きたてのパンを専用ロッカーからお客様へ
愛知県の人気ベーカリー

愛知県内に6店舗を展開するベーカリーブランド「パンのトラ」。株式会社トラムスコープ様が運営するイタリアンレストランで提供していたパンが好評で、新たな業態として2012年にスタートしました。たちまち地元住民の間で人気を呼び、連日多くのお客様で賑わっています。
いいと思ったものは何でもやってみるチャレンジ精神が凝縮された店舗運営
人気ナンバーワンのメニュー「お!おいしいカレーパン」は1日に約3,000個を販売するヒット商品。2023年5月には「24時間に売れたカレーパンの最多個数」のギネス記録に挑戦し、「15,455個」の記録が認定されました。
他にも独自のアイデアから生まれるユニークな販売戦略が「パンのトラ」の特徴です。店舗は「一方通行」の動線で設計され、お客様が逆戻りしづらい構造に。それゆえ“買い逃したくない”という心理が働き、結果的に客単価アップにつながっているとか。
「いいと思ったものは何でもやってみるのが私たちのやり方なんです」と、トラムスコープ様のマーケティング部部長・木原卓也様。その話題性の高さから、テレビ・雑誌などマスメディアに取り上げられることもしばしば。おいしいパンを売るだけではなく、利便性やエンターテインメント性など、店舗運営には様々な工夫が凝らされています。
お客様にもスタッフにも配慮したモバイルオーダー用ロッカーを設置
そんな「パンのトラ」が新たに取り組んでいるのが、「モバイルオーダー専用の冷蔵ロッカー」の設置。あらかじめインターネットで注文したパンを、店舗のロッカーで受け取ることができる仕組みで、現在、志段味店・春日井店・八事店の3店舗で導入されています。
「おかげ様で多くのお客様にご利用いただいている当店ですが、ご購入までお待たせしてしまう時間が長くなっていることに課題を感じていました。受取用のロッカーがあれば待ち時間ゼロで商品をお持ち帰りいただけるので、ぜひ導入したかったんです」(木原様)。
トラムスコープ様からモバイルオーダーシステム導入の相談を受けたのが、日本電子計算株式会社様です。主に金融業や行政関係などのクライアントに対し、決済管理システムや情報システムを提供している同社にとって、一般ユーザーやパートタイマーさんが使用する小売業のシステム開発は前例のないものでしたが、担当した岡村千穂様は「新鮮な気持ちで楽しく開発できました」と笑顔で振り返ります。
スマートフォンからの注文情報が届くと、店舗スタッフがそれを確認し商品をロッカーに入庫。解錠にはQRコードを使用する設計で、出入庫状況は常に管理画面で確認できる仕組みになっています。
システムの管理画面は店舗スタッフにも配慮がなされた設計になっており、専門的な知識のないパートタイマーさんでも問題なく使えるよう、文字が見やすくシンプルなUI(ユーザーインターフェイス)になっています。
導入された<受取用コールドロッカー>は-20〜15℃の温度帯で庫内を管理できるワイドレンジモデルであるほか、単相100Vで稼動できるために導入が手軽である点が特徴。それに加えて冷却ユニットや操作画面の位置、メール送受信のためのネットワーク設定など、細やかなリクエストを反映。納入後も、扉にバネをつけるなどの微調整が重ねられました。
「設置後にもあれこれとお願いしたところ、フクシマガリレイさんは快く対応してくださってとても助かりました。今でもネットワーク環境などの不具合が生じたときは担当者さんがすぐに駆けつけてくれますし、頼もしく感じています」と木原様。また、システム面でも細かい調整が重ねられました。「当初は出庫時のみメールが届く設計にしていたのですが、実際に運用してみると入庫時にもメールを受信した方がトラブルを防げるということがわかり、フクシマガリレイの担当者さんに調整をお願いしたところスピーディに対応してくださり、とても助かりました」(岡村様)。
次のビジョンを実現させるためにパートナーシップは続く
モバイルオーダーを利用したお客様からの反応も上々。「好きなパンをゆっくり選んで、都合のいい時間に取りに行けるのが便利」といった声もあり、一度モバイルオーダーで買ってからはずっと使っているというリピーターの方もいらっしゃるようです。
「残りの3店舗や今後オープンする新店舗にも、受取用ロッカーの導入を予定しています。他にも新たな構想もあるので、ぜひフクシマガリレイさんと実現させたいです」(木原様)。
トラムスコープ様と日本電子計算様は現在も、売上アップや次のアイデア実現のために定例会を開かれているとのこと。前例のないロッカーの導入を実現させた3社の強力なパートナーシップが、新たなチャレンジを成功へと導いていくでしょう。