業務用冷蔵庫&厨房機器がもっとわかる!
厨房に関する「もっと知りたい!」に応える情報満載のお役立ちサイト

事例・インタビュー

ガリレイエアテック省エネ大賞受賞!スーパーマーケットの店内環境を改善する「ガリレイエアテックシステム」【前編】

省エネ大賞受賞!スーパーマーケットの店内環境を改善する「ガリレイエアテックシステム」【前編】

スーパーマーケットが抱える悩みのひとつが、夏場に発生する店内の結露やカビです。また、省エネ法改正でさらなる省エネに迫られる中「これ以上何をしていいやら…」と困っているスーパーも数多くあります。一方、スーパーマーケットへお買い物に来るお客様から「店内が寒い」「ショーケース前が寒い」などの意見をいただくこともあるでしょう。店内環境を快適にすることも、スーパーマーケットの困りごとのひとつです。

こうした悩みを解決し、店内環境の快適化と省エネを同時に実現するシステムとして、フクシマガリレイと全国にスーパーマーケット約250店舗を展開するトライアルカンパニーと共同開発を行ったのが、「ガリレイエアテックシステム」です。取り組みと成果が評価され、「2019 年度省エネ大賞 省エネ事例部門 経済産業大臣賞」を受賞しました。このガリレイエアテックシステム開発の経緯や概要、そして成果について、プロジェクトメンバーであるフクシマガリレイの黒木氏にお話を伺いました。

スーパーマーケットが抱える3つの課題

フクラボガリレイエアテックシステムの開発に至った経緯を教えてください。

当社はこれまでメーカーとして、ショーケースを通じてスーパーマーケットと関係性を築いてきましたが、そのような中でスーパーマーケットが抱える課題を解決したいと思う様になりました。ガリレイエアテックの元となる考え方は、「スーパーマーケットの課題解決のためにどうすればいいか」というものです。
スーパーマーケットは大きく3つの課題を抱えています。
1つ目は、結露やカビ。特に梅雨の時期には店内の湿度が高くなります。

フクラボ店内の結露やカビはどういった原因で起こるのでしょうか

店内には多くの冷蔵・冷凍ショーケースがありますが、実はスーパーマーケットの店内は非常に低温多湿な環境なんです。
ショーケースやバックヤードにあるプレハブ冷凍庫などからの冷熱エネルギーが多くあることが原因ではありますが、更にオープンショーケース近くに空調機があると、空調の吹出空気によってケースのエアカーテンが乱されるので、ショーケース周辺には空調機は設置できず空気が滞留してしまいます。また、ケース本体だけでなく、様々な配管なども冷えているので、この周辺は特に結露しやすい環境なのです。こういった要因が絡み、店内が低温多湿な環境になり、特に梅雨時期の湿った空気が入ってくると、結露やカビに発展してしまうのです。

フクラボなるほど。スーパーマーケットが抱える2つ目の課題とは何なのでしょうか?

さらなる省エネ活動に取り組まなければならないということです。
改正省エネ法によりベンチマーク制度が施行されたことで、スーパーマーケットは対象機器ごとに基準値を設定し、省エネ活動に取り組むように促されています。改正省エネ法では、省エネへの取り組みがどれだけ出来ているかに応じてランク付けもされるため、各スーパーマーケットでは蛍光灯をLEDに変えたり機器を最新モデルのものに変えたりと、省エネ活動に積極的に取り組んでいます。しかし、すでに店舗設備を省エネタイプへ更新完了しているスーパーもあり、今後新たな取り組みを実施していかなければ、これ以上の省エネ実現が難しいのが現状です。

フクラボさらなる省エネのために新しい手段も探されているということですね。スーパーマーケットが抱える3つ目の課題はなんですか?

買い物客にとって快適な環境づくりをすることです。
来店されたお客様にできるだけ長く店内を回遊してもらって買い物をしてもらうためには、快適な環境と期待感が醸成できるような空間設計が必要です。今それを妨げているのが、寒さです。冷蔵・冷凍商品が並ぶショーケースの前に立って、「寒い」と感じた経験のある方は多いと思います。ショッパーズアンケートでも8割以上のお客様が「店内が寒い」と回答されています。お客様にとって快適な環境を整えることで、売り上げ向上やファンの獲得に繋がると考えています。

店舗づくりは「部分最適」から「全体最適」へ

フクラボそれら3つの課題を解決すべく開発したのが、「ガリレイエアテックシステム」ということですね。ちなみに、なぜこれまでは3つの課題が解決されないままだったのでしょうか。

スーパーマーケットの新店舗が作られるとき、建物、空調や照明などの設備、ショーケースの導入をそれぞれ異なる企業で行います。ただ、業種の異なる企業が、店舗で発生する問題点の認識を共有する機会が無かったため、「部分最適」だけにとどまっていました。そこで今回は、当社が問題定義を行い、各社のベクトルを合わせて問題点の解決を目指すことにしたのです。

フクラボ具体的に、「ガリレイエアテックシステム」では普段の工程と比べてどんなところを変えたのでしょうか?

設計会社とタイアップして、店舗設備の選定の段階から店舗全体の省エネ化を図る設計を手掛けることになりました。海外では、コスト削減を目的にコンサルティングを行うコンストラクション・マネジメント(CM)という役割が存在します。この枠組みを、省エネ化を目的として構築できれば、スーパーマーケットの課題を解決できるだろうと思ったのです。

フクラボ新店舗を作るときのフローを大きく変えたということですね。そのうえで、「ガリレイエアテックシステム」において店内環境の快適化と省エネを同時に実現できたカギを挙げるとすると何でしょうか?

キーワードは「陽圧化」、「デシカント」、「PMV」です。これら3つがそれぞれどういった意味なのか、どのように作用して店内環境の快適化と省エネを同時に実現しているのかは、後編で詳しく解説させていただきますね。

お問い合わせ・ご相談はコチラ!

フリーダイヤルでのお問い合わせ 0120-213-521

受付時間9:00~17:00
(土日祝・夏季休業・年末年始休業を除く)

業務用厨房機器のレンタルなら!

ASUFOOD 業務用厨房機器のレンタルECサイト

最新の業務用厨房機器を初期費用0円でレンタル可能!
初期費用不要/メンテナンス費用込みの定額レンタルだから安心です。