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衛生管理

身近な食中毒菌と予防方法

身近な食中毒菌と予防方法

2021年6月からHACCPに沿った衛生管理が制度化され、各業界団体よりHACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引書が公開されています。今回は厚生労働省や手引書の中でも紹介されている代表的な食中毒菌についてご紹介します。

目 次

 食中毒とは

 日本で一番発生している食中毒

 少量でも発症する細菌やウイルス

 加熱に強い細菌

 毒を出す細菌

 食中毒を防ぐために

 HACCPで徹底的な衛生管理を

食中毒とは

食中毒とは、食べ物や飲み物を口にすることによって起こる、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの健康被害のことです。例えば、細菌やウイルスの付着したものを食べることや、毒キノコやふぐ毒を食べて発生します。
特に今回は食中毒を起こす細菌とウイルスについて、ご紹介します。

日本で一番発生している食中毒

カンピロバクターが原因の食中毒は、日本で発生している細菌性食中毒の中で、近年最も発生件数が多く、年間100件以上、1,000人程度が発症していると言われています。

カンピロバクター

ニワトリ、ウシ等の家きんや家畜をはじめ、ペット、野鳥、野生動物など多くの動物が保菌しています。カンピロバクターはヒトや動物の腸管内でしか増殖しない、乾燥に弱い、通常の加熱調理で死滅するなどの特性を持っています。 また、100個程度の比較的少ない菌数で発症します。

鶏肉の生食や加熱不足が主な原因です。さらに冷蔵庫内や調理器具、手指等から他の食品への二次汚染が原因となることも多いです。
毎日の一般衛生管理と、調理時の十分な加熱を心がけることが大切です。

少量でも発症する細菌やウイルス

サルモネラ

鶏・豚・牛等の動物の腸管や河川・下水道の自然界に広く生息しており、乾燥に強く、熱に弱いという特性があります。
犬や猫、カメなどの爬虫類が保有していることがあり、ペットの排泄物に含まれた菌をなんらかの形で口にすることで、人に感染することがあります。

食肉や卵は十分に加熱(75℃1分以上)することでサルモネラ菌を失活化できます。卵を生食する場合は、新鮮で殻にひびがないものを冷蔵庫に保管し、期限表示内に食べるようにしましょう。また、卵を割ったらただちに調理すること、生肉や卵を扱った手指や調理器具はよく洗浄・消毒することを心がけましょう。

ノロウイルス

二枚貝や人の手などを介して汚染し、ヒトの腸管内でのみ増えるウイルスです。失活化させるには中心部が85~90℃で90秒以上の加熱が必要となります。
普段から感染しないように普段の健康管理も重要ですが、毎日作業前に調理者の健康状態を確認し、症状がある際には無理せず休むことも重要です。

加熱に強い細菌

ほとんどの細菌は十分な加熱によって殺菌できますが、中には熱に強い「芽胞」を作る細菌もあります。

ウエルシュ菌

土や水の中、ヒトや動物の腸内など自然界に幅広く生息している細菌です。酸素のないところで増殖し、芽胞を作ります。芽胞は非常に熱に強い性質をもち加熱に耐えます。このため、大量に調理された給食や仕出し弁当、カレーやスープなどで起こりやすいので注意が必要です。

加熱から冷ますときや、冷蔵・冷凍状態から再び常温に戻すときなど、10℃から60℃の温度帯で活発に増殖が始まります。
大量に作った料理は常温のまま放置せず、ブラストチラーなどを使用して急速冷却、または浅い容器に小分けして粗熱をとってから冷蔵庫で保存しましょう。

毒を出す細菌

黄色ブドウ球菌

ヒトや動物の皮膚、化膿した傷口など自然界に広く分布します。分裂する際に毒素(エンテロトキシン)を産生し、一度作られた毒素は加熱(100℃30分)にも耐えます。食中毒は、この毒素により起こります。
調理する人の手指から、この細菌が食品につくことが原因になることが多いので、調理前にはよく洗いましょう。手指に傷があるときはできる限り調理をしない、調理する際は傷口を覆ってゴム手袋を着用し、食品や調理器具に触れないように気を付けましょう。

食中毒を防ぐために

その他にも様々な食中毒の原因菌がありますが、食中毒予防の三原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」です。

食材に菌を「つけない」ためには、手洗いの徹底や調理器具の衛生管理が重要です。

衛生的手洗い

石鹸液と流水による手洗い後にアルコール消毒まで行う「衛生的手洗い」を徹底ください。①洗って、②拭いて、③消毒するという3段階を守ることが大事です。

器具の洗浄と除菌

まな板や包丁などの表面には、目に見えない傷や隙間があり、水洗いだけでは完全に危険な微生物を洗い落とすことはできません。生肉、生魚、貝類の処理に使った器具類は、必ず洗剤とブラシ等を使ってこすり洗いしてから、次亜塩素酸ナトリウムや電解次亜水生成装置 FEクリーン水などを使って除菌しましょう。

器具の洗浄と除菌

> FEクリーン水を使用した除菌方法はこちらからご確認ください

 

急速冷却/適正保管で増やさない

食中毒菌を増やさないためには適切な「温度管理」と「保管時間を短く」することが重要です。ブラストチラー/ショックフリーザーは菌の増殖温度帯である約10~60℃を短時間で通過することで、菌の増殖を防ぎます。また、落下細菌の付着や虫・異物の混入も防ぐので、食品の安全性を守ります。

温かいまま提供する食品の場合には、65℃以上で保温し、保管時間は極力短時間に提供できるように心がけましょう。

食中毒菌を増やさないためには適切な「温度管理」と「保管時間を短く」することが重要

HACCPで徹底的な衛生管理を

食中毒は、調理作業場の衛生管理や調理における温度管理をすることで、ほとんどの場合予防が可能です。
HACCPを導入して効果的に運用するためには、原材料の受入確認や冷蔵庫等の温度管理、調理場やそこで働く従業員の衛生管理や調理器具の洗浄・殺菌といった「一般的衛生管理」が重要です。
まずは、日頃から調理場で行っている一般的衛生管理を振り返りながら、「いつ・どのように行うのか」「問題が起こったときはどのように対処するのか」衛生管理計画をまとめていきましょう。

HACCPには継続的な記録・管理が必要ですが、毎日継続していくのは中々大変です。管理をする人の負担削減につながる設備投資も解決策の一つとしてステムを導入することも検討してはいかがでしょうか。
フクシマガリレイではHACCP管理の実施をサポートするクラウドサービス《HACCP ExAround ハサップエクスアラウンドをご用意しております。
衛生管理について、ご提案・サポートも行っております。お気軽にお問い合わせください。

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