「おいしく解凍!急速解凍のメリット・デメリットとは?」
食材や食品の味や栄養価を守りつつ、長期的に保存するための方法として“冷凍”があります。冷凍する際には、食品にマイナス30℃以下の低温の冷気を利用し、できるだけ短時間に凍結させる“急速凍結”の必要性もよく知られています。凍結工程と同じように解凍工程も、食品の品質保持のためにはとても大切です。今回は解凍方法の一つである急速解凍についてお伝えします。
急速解凍の定義とは?
急速解凍とは、文字通り素早く解凍することを指します。
冷凍されている食品は、長期保存が可能な状態になっています。しかし、解凍を始めて食品の温度が上がると、酵素反応によって食品の色が変わってしまったり、タンパク質変性によってドリップが発生したり、氷結晶の粗大化によって食品の組織を壊してしまう可能性があります。そのため、調理現場においては低温の環境で急速に解凍することが必要なのです。
急速解凍の方法とメリット・デメリットとは?
食品の解凍方法にはさまざまなものがあります。シンクやバットなどに水(温水)を入れて冷凍品を解凍する流水解凍。水で解凍するので熱伝導がよく短時間で解凍が行えます。ただしこの場合、食品が袋詰めされている事や水に直接ふれても問題ないものなど、解凍するものに制限があります。
次に電磁波(電子レンジ)解凍ですが、すでに加熱調理されている食品や、ごはんやパンなどのでんぷん質が多い食品などは、電磁波を使った解凍に向いています。
しかし、電磁波による急速解凍には次のようなデメリットもあります。
- 大きな塊になっていて中心部まで熱が届きにくい食品や、熱に弱い食材が含まれる食品の解凍には向かない
- 均一に解凍することが難しく、冷凍のままの部位があったり、解凍された部位があったり、更に加熱され煮えた部位があったりといった、解凍ムラが生じることもある
- 熱を加えすぎて、ドリップが流出してしまう
このように、電磁波での急速解凍は、解凍する食材・食品の特性や解凍の加減によっては、食品の劣化を招いてしまうこともあるのです。
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