羽田鮮魚センター様羽田空港からその日のうちに
新鮮な魚を全国の食卓に
鮮度という価値を届ける
新鮮な魚を全国の消費者に届けたい――その思いを実現すべく国内では初となる空港内の鮮魚配送センター「羽田鮮魚センター」がオープンしました。
現在の水産業の流通は地方と中央に2つの市場が介在しています。そのため届けられるまでには間に入る仲介業者が多く、その日に獲れた魚も店舗に届くまでに2日以上の日数がかかっています。漁師の現場では鮮度を保つために様々な工夫を凝らしているにも関わらず、その“鮮度”が充分に活かされていない状況がありました。
こうした状況を改革すべく立ち上げたのがCSN地方創生ネットワーク様の「羽田鮮魚センター」でした。全国のハブ空港としての役割を担う羽田空港に鮮魚の流通拠点を持ってくることで、その日に獲れた魚がその日のうちに全国各地へも魚が届けられるようになりました。
更に、市場を通さず漁師と全国の飲食店を直接結び、ダイレクトに配送することで“鮮度”という付加価値を持って水産物はより高値で取引されるようになり、漁師の地位向上、ひいては漁業再生につながると考えています。
徹底した衛生管理とリードタイムの短縮
このプロジェクトの実現に向け、フクシマガリレイは設計から施工まですべてを担当することとなりました。しかし空港内に加工工場を建設することは前例がなく、計画は難航しました。お客様と共に何度も航空局へ足を運びながら様々な規制や課題をクリアすることができました。
設計においては徹底して“衛生管理”と“リードタイムの短縮”を目指しました。
衛生的かつ清掃性の高い断熱パネル「FSPクリーンパネル」を全面に採用。冷蔵庫の入口にもFSPのパネルを使用し、わずかな出荷までの待ち時間でも鮮度が落ちない工夫がされています。更に、魚の殺菌や機器の除菌に電解次亜水生成装置「FEクリーン水」を導入し、徹底した衛生管理と使い勝手の良さを追求しました。
「超速鮮魚」を目指し、製品はコンベア上を移動する構造を基本とし、必要最低限な動線で作業ができるように設計されています。余分な作業を減らし作業ロスをなくすことで、1分1秒でも早く処理を終えることができリードタイムの短縮を実現しました。
地元の贅沢を世界へ
羽田鮮魚センターの誕生によって可能になった鮮魚の即日配達は、新しい付加価値ももたらしています。例えばこれまでカマスの刺身は地元でしか食べることができませんでしたが、即日配達によって日本全国でその味を楽しめるようになりました。
日本の漁業の品質は世界一です。鮮度にこだわった取組は圧倒的な付加価値をもった日本ブランドにつながります。世界中へ朝獲れを届けることも視野に入れ、「羽田鮮魚センター」はHACCPにも対応した設計にしています。
CSN地方創生ネットワークではこれからも鮮魚の付加価値を高めた流通改革によって、漁業復活を目指します。今後もフクシマガリレイグループは、全力でサポートしていきます。