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テイクアウト・デリバリーを始めるときに注意したい衛生管理

テイクアウト・デリバリーを始めるときに注意したい衛生管理

2019年10月の消費税増税に伴う軽減税率の導入や、新型コロナウイルスの自粛ムードの広がりなどによって、テイクアウトやデリバリー、惣菜などの需要が拡大しています。
お客様に美味しいごはんを安心して自宅で食べてもらうために、必要な衛生管理についてお伝えします。

必要な手続きは?

店内の厨房で調理した料理をテイクアウトやデリバリーで販売する場合は、飲食店営業許可の範囲内となるため基本的には新たな手続きは必要ありません。
※届出が必要になる場合もありますので、詳細は必ず店舗管轄の保健所にお問合せください。

  • 調理をする場所と販売する場所が異なる
  • 自宅で調理した料理をお店で販売する

などは認められていないのでご注意ください。

ただし、自家製のハムやソーセージ、ケーキなどのお菓子や、アイスクリームをテイクアウトで提供するには、別に「食肉製品製造業」「菓子製造業」や「アイスクリーム類製造業」といった許可が必要になります。

始める前に提供可能なメニューの確認を行いましょう。

重要な衛生管理

テイクアウトやデリバリーは、店内での提供と違い、どのように保存され、いつ、誰が食べるのかをお店が管理することはできません。そのため、これまでの店内でのお料理の提供以上に衛生管理を徹底しなければいけません。

重要なのはこの3つの考え方です。

  • 菌をつけない
  • 菌を増やさない
  • 菌をやっつける

社員やアルバイトなどの立場に寄らず、食品を取り扱う全ての人が責任感を持って取り組むことが重要です。

菌をつけない

菌をつけないためには調理にかかわるものを全て清潔に保っておく必要があります。テイクアウトでは今まで以上に気を付けることが多そうです。改めて確認してみましょう。

  • 【洗浄】
    食材だけでなく、調理器具や手指もしっかりと洗浄することが重要です。
    調理器具は、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールも使用してしっかり除菌しましょう。
    フクシマガリレイの電解次亜水FEクリーン水を使用した洗浄方法についてはこちらをご確認ください。
    また、手洗いは衛生管理の基本です。どんなに忙しくても必ず時間をかけて手首やひじまで忘れずに洗いましょう。
    ◇手洗いが必要なタイミング作業前 トイレの後 生ものに触った時 食材の入った段ボールやお金等汚れたものに触った時
  • 【食材ごとにまな板を使い分ける】
    肉、魚、野菜と食材ごとにまな板や包丁を使い分けることで、それぞれの食材に由来する細菌から汚染を防ぐことができます。
    食材を保管する際にも専用の容器で保管することで二次汚染を防ぐことができます。
  • 【盛り付けは清潔な箸、トングを使う】
    何気なく使っている菜箸やトングは使いまわしをしていませんか?せっかく安全に調理をしても盛り付け時に汚染してしまっては意味がありません。
    盛り付けには使い捨て手袋を使用し、清潔に保管した容器に盛り付けるようにしましょう。

 

菌をふやさない

  • 【生ものの提供は控える】
    お刺身や生卵など、加熱されていないものは食中毒のリスクが高くなります。テイクアウトのメニューに生ものを入れるのは控え、加熱調理済みのメニューを中心に提供しましょう。
  • 【粗熱をとってから盛り付ける・常温で放置しない】
    10℃から60℃は、食中毒菌が増殖しやすい危険温度帯です。容器に食品を詰める際は、粗熱を取ってから詰めましょう。更に、菌は水分が多い場所で繁殖します。汁気がある調理品はできるだけ水分を切ってから容器に詰めましょう。粗熱を冷ましてから入れることで、水蒸気によって容器内で湿度が上がることを防ぐことができます。
    粗熱取りには、ブラストチラーを活用することも検討ください。菌の増殖温度帯を急速に通り過ぎ、冷ますことができます。
    > ブラストチラーについてはこちら

    提供する際には除菌シートや保冷剤をつけることでもリスクを下げることができます。調理後の食品は、できるだけ早くに食べていただきましょう。

 

菌をやっつける

  • 【肉や魚は充分に加熱する】
    肉や魚の調理時は中心部を75℃で1分間以上加熱することで、食中毒に関連する菌を死滅させることができます。
    普段の調理では中心部の温度など測ることは少ないかもしれませんが、テイクアウトの際には中心温度計を利用して温度を確認することも重要です。
    保存した食品を温めなおす時も、一度加熱しているからといって油断は禁物です。十分に加熱しましょう。
  • 【食材の殺菌】
    野菜や果物を加熱せずに提供する場合には、流水で3回以上洗い、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム溶液や電解次亜水(FEクリーン水)などの殺菌水を使用して殺菌しましょう。
    ※必ず食品添加物として認められているものを使用しましょう。
    ◇殺菌液を使用した殺菌方法

    • 汚れを十分に流水で流す
      シンクやボールに殺菌水をためて、もみ洗いやこすり洗いを行う
      ※ヘタやイボなどの食材の隙間に十分に殺菌水を当てましょう。
      ※FEクリーン水の場合は流しながら殺菌する。
      ※次亜塩素酸ナトリウムは希釈して使用してください。(例:200mg/lに希釈して5分)
    • 水道水で食材をすすぐ
      食材の種類や状態によって処理時間は変わります。野菜や果物には食中毒原因菌やウイルスが付着している可能性があります。適切に消毒して食中毒を防ぎましょう。

 

更に気を付けたいこと

  • 【アレルギーについて】
    テイクアウト食品にも、食物アレルギーの原因となる特定原材料(卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに)の表記があるとお客様の安心感につながります。
    アレルギーを持っている方にとっては、「どんな材料が使われているか 」がとても大切です。
    テイクアウト用のメニューに追記することや、予約の際に声掛けをするだけでもアレルギーの事故は防ぐことができます。
    ◇食品表示が必要な場合調理したものを別の場所に納品して販売する場合や、自宅にて調理したものを店内に陳列して販売する場合には小売業や弁当・総菜業の許可が必要となり、食品表示が義務付けられています。取り扱う食品などで許認可が異なるため、出店予定地を所管する保健所にご相談ください。
  • 【体調管理について】
    腹痛や発熱している状態で調理をすることは非常に危険です。また手指に切り傷や手荒れなどがある場合にも細菌汚染の原因になるので、手に傷がある場合は、耐水性の絆創膏をつけた上から使い捨ての手袋を着用しましょう。
    毎日の身だしなみチェック(髪の毛、爪、作業着の汚れ、マスク、装飾品など)と一緒に健康状態を確認することで調理場に菌を持ち込まないことにつながります。また、外出やトイレ、勝手口などで作業をした場合には着替え・履き替え・手洗いすることも重要です。

 

身につけたいHACCPの考え方

HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握して、危害要因を除去または減らすために重要な工程を管理して、安全性を確保するための衛生管理の手法です。6月1日には「HACCPに沿った衛生管理の制度化」が施行となり、原則全ての食品等事業者が対象となります。

HACCP の考え方を取り入れた衛生管理方法を採用することで、テイクアウトの際だけではなく、普段の調理提供での食中毒などのリスクを減らすことができます。

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