これで夏も怖くない!冷凍保存&解凍のポイント

食品の保存期間を延ばすことができる冷凍庫。
より効果的かつ、夏場でも安心して使用するためのポイントを解説します。
低温をキープする方法
業務用の冷凍庫は、-20℃から-30℃と家庭用冷凍庫よりも低温に設定されています。ですが、頻繁に開け閉めを行えば、庫内の温度も上がってしまいます。しかし更に設定温度を下げてしまえば、その分電気代がかかります。
そこで効率的に品温を維持するための工夫が必要になります。当たり前のことですが、開け閉めの回数は出来る限り減らしましょう。そして、隙間が出来ないよう食品を詰めて保存することも有効です。互いに保冷剤の効果を果たしてくれるため、開閉時に温かい空気に触れる面積を減らすことができます。
食品の適切な保存方法
庫内の温度を上げないように、調理加工した食品は、冷ましてから入れるのが基本です。そのためブラストチラーのような急速冷却加工機器を使用することがベストといえます。導入されていない店舗であれば、早く冷えるように小分けにしたり、薄く広げたり、アルミトレイに乗せるなどのひと手間が必要です。アルミはステンレスの14倍の熱伝導率を持っているため、冷却時間が短縮できます。
明暗を分ける解凍方法
解凍方法の中でも、やってはいけないのは常温での自然解凍です。菌は20~50℃で発生、増殖をしてきます。夏場は特に、エアコンが効いていると言っても、火を使用する厨房で長時間常温に放置するのは、非常に危険です。
お肉を想像してみてください。中心部が室温に戻るまでの間、外側の部分は、何時間も室温の高い状態に放置されています。でもどうせ火を通すから…、そう思われている方こそ要注意です。
そこで推奨したいのが、解凍専用機器の使用です。導入されていない店舗であれば、冷蔵庫を使用した低温解凍で対応しましょう。使用日の前日に必要な分だけを、冷凍庫から冷蔵庫に移動させます。
食材からのドリップ(汁)には細菌が含まれている可能性が高いため、ラップなどでカバーをするか、フタ付の容器の使用を徹底してください。万が一漏れ出ててしまった場合でも、他の食材を汚すことがないように、念のために一番下の棚に入れておきましょう。