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セミナーレポート

【セミナーレポート①】 毎日の『HACCP管理のPDCA』をサポートするITシステムご紹介

【セミナーレポート①】 毎日の『HACCP管理のPDCA』をサポートするITシステムご紹介

フクシマガリレイ株式会社は、2019年2月19日(火)〜22日(金)にかけて東京ビッグサイトで開催された「第19回厨房設備機器展」に出展いたしました。21日(木)には当社社員が2つのセミナーに登壇。今回は、その中から「毎日の『HACCP管理のPDCA』をサポートするITシステムご紹介」の様子を、内容を抜粋しながらお届けします。

HACCP制度化が決定、その背景とは?

2018年6月に改正食品衛生法案が可決され、HACCPの制度化が決定しました。2020年から法案が施行されるため、それまでにHACCPの考え方にもとづく衛生管理を実施できるようにしなければなりません。また、2021年6月には本格的にHACCP制度化がスタートすることになっています。この制度は、食品の製造・加工・調理・販売などを行うすべての業種・業態が対象になります。

HACCP制度化が決定

HACCP制度化にいたった背景は、「国内情勢」と「食品流通の国際化」の2つに分けられます。「国内情勢」としては、まだまだ多くの食中毒が起こってしまっていること、国内フードチェーン全体で安全性の見える化に取り組むべきであること、そして2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックに向けた食品安全性のアピールなどです。一方、「食品流通の国際化」という観点では、HACCPを制度化する国が年々増えている中で、農産品の輸出目標1兆円を達成するためには、HACCPに取り組んでいる諸外国の基準に合わせることが必須だといったものがあります。

HACCPの制度化にあたっては、2つの基準が設けられます。1つは「HACCPに基づく衛生管理」。現時点での対象は食品輸出業者やと畜場、食鳥処理場などですが、従業員数が50人以上の事業者も対象になるかもしれません。もう1つは「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」。こちらは先ほど挙げた方以外が対象となる予定です。取り組み方は、冷蔵庫の温度管理や手洗い等の手順を定めて、簡便な記録を行うことを想定していますが、食材の管理方法や調理方法、業態によって内容は異なります。さまざまな業界団体が「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引書」を公開しているので、厚生労働省のWebサイトからご確認ください。

衛生管理においても大切なPDCAサイクル

今回は、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の内容に沿ってお話します。

皆様が仕事を行う上でも意識されているPDCAサイクル。これは、HACCPにおいても大切です。

【Plan】:衛生管理計画を作成する
【Do】:作成した計画に沿って日々の衛生管理を実行する
【Check】:1日の終わりなどに実施したことを確認・記録する
【Action】:定期的に記録を振り返り、同じような問題が繰り返し発生している場合は改善する

衛生管理においても大切なPDCAサイクル

HACCPの考え方を取り入れた衛生管理を行ううえで一番大事なことは、計画したことを実施して記録する、衛生管理の『見える化』を行うことです。記録は、確実に作業したことを示す衛生管理の証。事故を防いで食の安全を守ることにも、事業者様自身を守ることにも繋がります。

行動・振り返りの指針となる一般的衛生管理計画と重要管理計画

HACCPの元になる衛生管理計画の作成において、基本になるのは食中毒予防の3原則である「つけない・ふやさない・やっつける」です。「原材料の取り扱い(原材料が腐敗していないか確認するなど)」「施設・店舗の清潔維持(包丁やまな板は食材ごとに使い分けるなど)」「調理従事者の衛生・健康(手洗いの実施など)」の大きく3つの観点で
「いつ」「どのように」行うのか、「問題があったときはどうするのか」をまとめていきます。

一般的衛生管理計画と重要管理計画

次に、衛生管理計画を作成する上で重要なのは「重要管理点」です。食中毒の原因となる有害な微生物が増えやすい、10〜60℃の温度帯に食品が長時間とどまらないようにしなければなりません。温度管理が必要なものは、調理方法により3分類しましょう。

重要管理の3分類

そして、それぞれのメニューがどれにあてはまるか分類し、チェック方法をまとめます。

重要管理計画の記載例

衛生管理計画が完成し、この計画に基づいて実施しても、面倒だからと記録を忘れてはいけません。食中毒発生の未然防止、衛生管理の証拠書類になる、顧客や保健所に自信を持って説明できるといった理由からも大切ですし、記録を定期的に振り返ることで業務改善にもつながります。フォーマットに決まりはありません。管理しやすい形が一番です。

一般的衛生管理の実施記録例

重要管理の実施記録例

衛生管理の肝は「人」の管理・教育

衛生管理のPDCAサイクルを繰り返すことで、食の安全は担保され、食中毒防止につながります。しかし、これらはHACCPの衛生管理を行う以上、未来永劫続くサイクルです。

PDCAサイクルを上手く回すために、一番重要なのは「人」の部分。記録・管理を行う従業員の指導です。とはいえなかなか人の確保は難しく、不定期に入れ替わる場合はその都度育成をしなければなりません。少しでもそうした部分の負担を減らし、調理など本来の業務に集中していただけるように、フクシマガリレイでは「毎日の記録を残す」「見える化」の点において手助けできるITシステムを用意しております。

衛生管理の肝は「人」の管理・教育

記録にITシステムを用いることで、本来の業務に人手を掛けられる

ITシステムを利用する目的は、「温度を測り記録する」「データを集めてまとめる」「順番に保管する」「書類のフォーマット作成」と大きく4つです。これらを自動化して省力化を図ることで、調理現場では本来取り組むべき業務に注力することができます。

そこでご紹介したいのが、当社の温度管理システムである、オンプレミス型(データを店舗内で管理)の「HACCPマスターV3」と、クラウド型(データをインターネット上で管理)の「HACCP ExAround」です。

記録にITシステムを用いることで、本来の業務に人手を掛けられる

「HACCPマスターV3」は冷蔵庫・熱機器などの温度・機器管理から検品・調理時の温度・衛生管理まですべてをパソコンで行えるシステムです。「HACCPマスターV3」の特徴は大きく3つ。センサーの取り付けではなく、自社製品以外の機器についても、直接機器とパソコンが繋がることで、温度だけでなく運転状態・警報等も取得できて、メンテナンス性が大きく向上すること。手入力データのデジタル化もでき、従業員の方の衛生チェックなど、これまで紙とペンで行っていたものをタブレットに置き換えられ、異物混入のリスクを無くせること。そして、帳票づくり、警報通報等の多様な機能をお客様のニーズごとに提供できる点です。

Excelで作成すると膨大な時間が掛かってしまう帳票等も自動で作成することができます。

帳票サンプル(機器温度管理日報)

続いて、2019年1月に販売したばかりである「HACCP ExAround」は、温度データをクラウド上で蓄積し管理できるシステムです。タブレットやスマートフォンから管理状況を確認でき、店舗などに専用のパソコンが不要で、コストも抑えられます。クラウドでの管理による利点として、各店舗のデータを本部でまとめて閲覧することなども可能です。24時間365日遠隔監視により、従業員がいない営業時間外なども、異常があればすぐに知らせることができます。

温度データをクラウド上で蓄積し管理

今後、調理現場ではさらなる人手不足が懸念されています。しかし、HACCPの制度化によって、日々の管理・記録作業、そして従業員の教育などやるべきことは増える一方です。そんな中で当社は、食に携わる皆様が安全で美味しい料理を作るといった本来の業務に力を注いでいただけるように、現場で役立つITシステムをこれからも展開していきたいと思っております。

現場で役立つITシステム

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