鶏肉を厨房で安全に解凍するには?最適な解凍方法を解説
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冷凍食材の解凍方法はさまざまあり、食材の種類やシーンによって最適な解凍方法は異なります。そのため、どんな解凍方法があるのかと、それぞれの解凍方法のメリット・デメリットを知っておくことが大切です。今回は、飲食店や病院、高齢者施設などの厨房における鶏肉の解凍方法をご紹介します。
鶏肉を解凍するときのポイントと主な解凍方法
鶏肉を解凍する上でのポイントは、低温で時間を掛けて解凍することです。鶏肉は、短時間で急速に解凍すると、解凍を行うときに表面と中心部での温度差が生まれてしまい、細胞が壊れやすくなります。細胞の破壊が起こると、ドリップが流出して味が落ちてしまいます。また、一気に食材の温度が上がることで、菌の繁殖を引き起こしやすくもなります。そのため、ゆっくりと解凍することが好ましいのです。
主な鶏肉の解凍方法には、次のようなものがあります。
- 冷蔵庫解凍:冷蔵庫に鶏肉を入れて解凍する方法
- 流水解凍:鶏肉を保存袋に入れて口を閉じ、水(温水)を入れたシンクやバットなどに浸けて解凍する方法
- 解凍機で解凍:解凍専用の機械に鶏肉を入れて解凍する方法
鶏肉の解凍方法、それぞれのメリット・デメリット
鶏肉には主な解凍方法が3つありますが、それぞれの方法のメリット・デメリットは次の通りです。
■冷蔵庫解凍
《メリット》
- ゆっくり解凍するため、ドリップが出にくい。そのため、衛生的で味を守りやすい
- 細菌の繁殖が起こりづらい
《デメリット》
- 低温で解凍するので、一番時間が掛かってしまう解凍方法である。解凍する容量が多い塊肉などの場合は、大きいものでは一晩かけても解凍できていないこともある
- 通常の冷蔵庫では庫内の霜取りを行うため、一時的に庫内温度が上がる。そのため、食材の容量が少ない場合には解凍中また解凍後の庫内温度の影響を受けやすく、品質を一定に保つことが難しい
■流水解凍
《メリット》
- 水で解凍するので熱伝導がよく、冷蔵庫解凍に比べて短時間で解凍が行える
《デメリット》
- うまみや栄養素が流出しやすいことがある
- 季節によって水温が変わるので、解凍時間や品質にムラがでる場合がある
水道代がかかる
■解凍機での解凍
《メリット》
- 食材へのダメージを抑えながら、通常の冷蔵庫と比べて短時間で解凍ができる
- (鶏もも肉2kg×24パックの解凍試験を行ったところ、13時間で解凍できた。同じ量を庫内温度5℃の冷蔵庫で解凍したところ、1パックの解凍に25時間以上掛かってしまった)
- 解凍後は保冷モードに移行するので、安全に食材・食品を管理できる
- 加湿・洗浄(除菌・脱臭)された空気で解凍しているので、ニオイも気にならない
《デメリット》
- 専用の機械導入のためのコストがかかり、設置スペースも必要になる。
解凍することによってうまみが流出することは避けたいため、冷蔵庫解凍もしくは解凍機での解凍が適していると言えます。家庭で鶏肉を解凍する際は冷蔵庫解凍で問題ありませんが、大量調理現場で冷蔵庫解凍を行うと時間が掛かりすぎてしまう点がネックです。そのため、解凍機での解凍をおすすめします。
「クリーン解凍機」なら、品質保持しつつ短時間で鶏肉の解凍が可能
フクシマガリレイではいくつか解凍庫を取り扱っていますが、鶏肉の解凍におすすめなのが「クリーン解凍機」です。
クリーン解凍機とは、温度コントロールされた湿度を含ませた清潔な空気を庫内に循環させて、食材を解凍していく機械です。クリーン解凍機における解凍は、次の3つのステップで行われます。この3ステップを踏むことで、ドリップや変色を少なくして、食材の中心と表面の温度にほとんど差のない高品質な解凍を実現していきます。
■第一解凍:15~20℃付近で高湿度な空気を凍った食材に当てることにより、食材のまわりに霜を付ける。この霜を付けることで熱伝導が良くなり、中心部へ熱を伝えやすくする
■第二解凍:冷蔵温度帯(5℃付近)で解凍を行う。温度を冷蔵温度帯に下げることにより、表面と中心の温度差を縮めていく
■シメ:第二解凍よりさらに温度を下げ、表面をシメることにより、カットなどその後の作業をしやすくする。
※温度や時間は食材・投入量によって変更することが出来ます。
クリーン解凍機は大容量なので、鶏もも肉2kgパックなら、6パック/1段×9段=54パック=約108kgの解凍が一度に出来ます。また、一年中・誰がやっても同じ解凍条件で解凍できることも特徴です。
解凍機があれば、食材・食品の品質を保ちながら効率良く鶏肉の解凍を可能にしてくれます。ぜひお気軽にお問い合わせください。