お客様にさらなる「安全・安心」を届ける拠点として、 食品の自主検査室が誕生

1966年創業の株式会社アイシンの連結子会社として、同グループ内の食品部門を担う新三商事株式会社様。2024年3月に自社食品の自主検査を導入しました。
■ 従業員が喜ぶメニューを開発
■ 構想から約2年 会議室が自主検査室に
■ 安全を担保し付加価値を提供今後の運用で広がる可能性
従業員が喜ぶメニューを開発
大手自動車部品メーカー・株式会社アイシン様の連結子会社で、グループ内の食品部門を担う新三商事株式会社様。アイシングループの事業所・工場33ヶ所の社員食堂を運営しているほか、社内の売店やカフェの営業も担当。社員食堂全体で10,000食を提供しています。
構想から約2年 会議室が自主検査室に
「これまでは売店で販売するおにぎりなどの食品の品質期限を設定するために、検査は外部に委託していました。しかし、お客様にこれまで以上の『安全・安心』をお届けしたいという趣旨から食品検査を自社で対応していこうという方針が定まりました」(新見様)。
機器の検討の際にはフクシマガリレイ本社(大阪)のオープンイノベーション拠点「MILAB」(ミラボ)で検査の流れを視察。「作業を実演していただいたことで具体的なイメージを持つことができましたし、導入後も本社の食品検査担当者さんが愛知まで来て手順をフォローするとおっしゃってくださったことが心強かったです」とビジネスサポートグループ・グループマネージャーの深川様は導入の決め手について語ってくださいました。 導入された検査室には<低温インキュベーター><卓上型クリーンベンチ><薬用冷凍冷蔵庫><コロニーカウンター><純水生成装置><自動希釈装置>などが揃っており、室内のレイアウトも細菌検査の流れに沿った動線に。 構想から約2年を経て、もともとは会議室だった場所が自主検査室という「安全・安心の拠点」に生まれ変わりました。
自主検査室では実際の販売環境に近い条件で細菌の発生状況を確認できます。「<低温インキュベーター>は細かい設定が可能で、工場内の売店とほぼ同じ温度で細菌の発生状況を検証できます。外部機関の設定では、常温は25℃に限られていたので、より精度の高い検査ができるのが利点ですね」と社内に検査室がある利点についても話してくださいました。
<ブラストチラー/ショックフリーザー>は食の安全・安心に加えて生産性の向上にもつながっています。セントラルキッチンから各食堂へ食品を搬送する際には、調理後から指定の時間内に決められた温度まで下げる「クックチル・クックフリーズ」を採用していることから、急速冷却と急速冷凍は工程に不可欠。その冷却時間を短縮することが食品の安全性を高めると同時に、製造工程の効率化にも大きく貢献します。
安全を担保し付加価値を提供今後の運用で広がる可能性
今後は自主検査室の運用方法を広めながらビジネスチャンスも拡大させていき、売店で取り扱う新商品開発や、食堂のメニュー展開にも好い影響を与えそうです。
社員や地域住民の方々へ、さらなる「おいしさ」と「安心」を届けるために。自主検査室を起点とする新三商事様のさらなる発展に、これからも目が離せません。
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