株式会社Peace Deli（ピースデリ）様流山から首都圏約200店舗へ
大手スーパーマーケットのプロセスセンター

未来志向の大規模多機能型物流拠点

物流不動産業界のリーディングカンパニー・日本GLP株式会社様が運営する大規模多機能型物流拠点「GLP ALFALINK流山」。都心から約25km圏内、常磐自動車道・首都高速6号線とのアクセスが良好な立地に8棟の大型賃貸型物流施設が立ち並び、総延床面積は約90万㎡にも及ぶ国内最大級の物流プラットフォームです。
同社のプロジェクトマネジメント部長・山後正憲様は「近年ではECをはじめ流通系企業の事業拡大に伴って、物流インフラのあるべき姿も大きく変わってきています。そこで私たちにできることとして、サプライチェーンをつなぎ合わせ、様々な企業のサービスが連携することで、物流業界の価値を高めていきたいと考えるようになりました。そして、そこで生まれた価値を展開していくことで、私たちの生活を支えてくださっている物流業界のすばらしさや、そこで稼働している最新鋭の設備のことを知ってもらいたい。そのような思いを具現化させたものが、『ALFALINK』です」と、コンセプトについて語ってくださいました。また、営業開発部グループリーダー・駒俊志様によると「加工から出荷までを集約した拠点としてご活用いただくことで、お客様に新たな価値を提供できると考えていました」とのこと。
そのためには物流センターとプロセスセンターを兼ね備えた施設を作りたいという構想があったそうです。

初めての試みだったプロセスセンターの施工

2023年3月「GLP ALFALINK流山5&6」内で株式会社Peace Deli（ピースデリ）様がプロセスセンターを開所しました。株式会社セブン&アイホールディングス様のグループ会社として、首都圏約200店舗に精肉・鮮魚の加工品・ミールキットを供給しています。

「食品戦略の一環として、これまで各店舗がそれぞれ行っていた加工作業を1ヶ所に集中して行い、さらに出荷まで一つの拠点に集約させることで効率化を図っています。隣が物流センターになっているので、加工した食品がすぐ出荷できます」と、流山キッチンの所長を務める平山武典様が語ってくださいました。

生鮮食品を取り扱う上で重要となるのが、適切な温度管理です。約8,000㎡もの広大な工場を、常に低温に保ち続けるのは容易なことではありません。フクシマガリレイ・エンジニアリング事業部の担当チームが日本GLP様・Peace Deli様と議論を重ねながら、各スペースの間取りや用途、そして求められる温度に応じて冷却設備を提案。約1年という短い工期でプロセスセンターが完成しました。
空調設備には細やかな工夫が凝らされています。例えば、作業スタッフが常駐する部屋では風が直接当たらないようにソックダクトを採用するなど、温度管理を徹底しながら働きやすさも両立させた設計になっています。

「生鮮食品の鮮度を保つ上で温度管理は非常に重要です。工場が稼働してからも温度面では何の問題もありませんし、常に適温を維持してくれています。」（平山様）。 センター内には空調設備以外にも、マイナス55℃のマグロ用冷凍庫など、様々な温度帯の冷蔵・冷凍庫が納入されているほか、魚の表面やまな板の除菌用の水を生成するための＜アクアライザー＞も設置。

日本GLP様にとっても大きな成果となったようです。「限られた時間の中、Peace Deli様のご要望に寄り添いながらプロセスセンターを完成させられたことは、私たちにとっても快挙と言えるものです。未知数なことが多くある中でプロジェクトを成功させられたのは、フクシマガリレイさんのお力添えが大きかったと思っています。よいご提案をいただいたのも冷凍・冷蔵や空調に関する豊富な知識やご経験があったからこそですし、コミュニケーションもスムーズでとても助かりました」（山後様）。

お客様のニーズに寄り添った物流インフラをこれからも

人手不足やフードロスなど、様々な社会問題を解決する新たな食の物流拠点として出発した流山キッチン。平山様は「まだ世の中に浸透していなくて品位が高く、おいしいものを提供すること」を目指しています。
また、日本GLP様も食に関わる物流インフラの革新に引き続き注力されていくとのこと。「加工のみならず出荷も含めた工程までを集約させたサプライチェーンを提供し続けることは、私たちの使命であると考えています。今回のプロジェクトのような好事例を今後もフクシマガリレイさんと一緒に増やしていきたいです」（山後様）。
食と物流はどちらも私たちの暮らしに不可欠なものであり、それを支えるビジネスのあり方も大きな変化を迎えています。お客様のニーズに寄り添い、それを実現した物流と食品のインフラが、この先も次々に誕生することでしょう。