世界が認めた大阪・箕面ビール。美味しさへのこだわりとは。

ここ数年で、目にする機会が増えた「クラフトビール」。
クラフトビールとは、1994年に酒税法が改正され、小規模な製造会社が誕生し、生まれたビールのことです。縮小が叫ばれているビール業界のなかでも、圧倒的な支持を集めています。今回は、大阪で長年クラフトビール造りを手がけ、国内外で多くの賞を受賞している「箕面ビール」の大下社長にお話をお伺いしました。
箕面ビールさんの特徴を教えてください。


「私たちのビールの特徴は、何杯でも飲めるビールということ。そのために、あまり甘くないよう、そして最終的にはドライに、ちゃんとした『のど越し』と『キレ』というのを意識して、レシピ設計をしています。」
季節ごとに商品も入れ替えているとか?

「はい。箕面市にある直営店では、常時10タップをご提供しています。定番ビールが5種類、季節限定ビールが5種類。その季節でしか味わえないもの、たとえば夏は桃を使用したもの、冬は地元・箕面のゆずを使用したものなど、シーズンごとに入れ替えています。」
美味しいクラフトビールを提供するために、欠かせない要素は何ですか?

「やっぱり温度管理ですかね。保冷は、私たちにとって肝になります。なので、フクシマガリレイさんといえば厨房や冷却技術をよく知られているので、その辺りは安心でした。」
クラフトビールはビールサーバーにも特徴があると聞きました。

「そうですね。一般的なビールは、常温に置かれたタンクからビールを取り出して、瞬間的に冷却して提供しています。ですが、クラフトビールの多くは、熱処理やろ過を一切していないので、タンク自体を冷やして置かなければいけません。そのため、タンクを冷やして置ける冷蔵庫のスペースが必要になります。」
こちらのビールサーバーはとても特徴的ですね。


「色んなサーバーがありますが、他と同じものを使っても仕方がないなぁ…と考えていた時に、ちょうど工場のタンクが空いたので、これをサーバーにできないかな?と思い、フクシマガリレイさんにお願いをさせていただきました。」

「ありがとうございます。私たちも、ビールタンクを使用してのカスタマイズは初めてでした。」
完成までかなりの期間を要したのでは?

「実は、そんなこともなかったんです。ここが建ち始めた頃からなので…完成まで、半年くらいでしたかね?」

「そうですね。もともと箕面ビールさんとは、お取り引きがあったわけではなく、はじめましての状態から完成までが半年だったので、どちらかといえばタイトな工期でした。ですが、タンクを真っ二つにすることころまでは、箕面ビールさんの工場にご協力いただけたこともあって、私たちはそれを引き上げて、研磨をかけ、水受けを溶接して…と、かなりスムーズに作業が進められました。」
オープン時の反響も大きかったのでは?

「はい。カフェとかではなく、ハッキリと『ビール』と視覚的にわかるようにしたかったので、タンクを使って良かったです。」

「オープンした当時、かなり色々な方が見に来られてましたよね。

「あとは、知り合いのビアバーの方に、『切ったこのタンクのもう半分が欲しい』と言われましたので、切断した片方は、違うお店で使われています。」
今回のカスタマイズで一番苦労されたところはどこですか?


「施工面も含めて、本当にいろいろと細かな注文をしてしまったんですけど、それにもきちんと応えて作っていただきました。こちらとしては、他の業者さんとは全然違うな~という印象ですかね。」

「ありがとうございます。こちらに要望を出していただく際、とても具体的に作業に移しやすい形でご意見をいただけたので、助かりました。」

「形が決まっているものを、こうしましょう!というよりは、作りながら固めていく感じでしたよね。」

「そうですね。こういうタイルを使用したい、ここはこうしたい、というご要望を一つひとつ実現していく流れでした。」

「今回はトイレの鏡なども、古材を使用して鏡を作ってもらったりと、店内の造作物も含めて、すべてフクシマガリレイさんにお願いしました。」

「フクシマガリレイとしては、施工や内装など、本業から飛び出している部分も大きかったので、機能面を重視しがちな、本業の厨房機器メーカーっぽさを極力出さないように努めました。これだけカッコイイものがあるので、それを見せて、引き立てられるように、作業台やサーバー横の棚など、見栄えも含めて、トータルにデザインさせていただきました。」
今後チャレンジしてみたいカスタマイズはありますか?


「カスタマイズというよりは、いつでも場所を選ばずに、冷えたおいしいビールが飲めるシステムがあったらな、と思います。アメリカなどで見られる自転車の空気入れみたいな容器に、酸素を入れてタップを付け、サービングを倒すと同時に自分で…みたいなのもありますけど、もっとちゃんとしたやつがあればいいなと。」

「それおもしろいですね。」

「そういったものをヒントに、日本でも何かおもしろいものができたらいいなぁ…と思っています。」

「その際は、ぜひご協力させて下さい!」
大阪市内の系列店をはじめ、全国の販売店で、楽しむことができる箕面ビール。なかでも、出来たての新鮮な箕面ビールを味わえるのが、工場から徒歩1分の場所にある直営店WARE HOUSE(ウェアハウス)です。ビールに合ったフードメニューも充実しており、ボトルビールやオリジナルグッズも発売中。世界が認める箕面ビールで、ビールの新たな楽しみ方に出会いませんか。
MINOH BEER WARE HOUSE
箕面ビール ウェアハウス
住所:大阪府箕面市牧落3-14-18
TEL:072-725-7234
営業時間:
【物販】11:00~21:00
【パブ】11:00~21:00(ラストオーダー20:30)
<日曜日>【物販・パブ】11:00~20:00(ラストオーダー19:30)
※祝日等の兼ね合いで営業時間が変更になる場合がございます。
定休日:木曜日