冷凍食品に欠かせない「急速凍結」
その効果とポイントとは

手軽でおいしい冷凍食品。それだけでなく、安全面などでも冷凍食品には多くのメリットがあります。そんな冷凍食品のメリットと、冷凍食品に欠かせないポイント“急速凍結”の必要性について解説します。

冷凍食品のメリットとは？

調理現場において、冷凍食品の利用には次のようなメリットがあります。

調理面
下（前）処理が施されているため、食事（提供）前の調理が簡単に済む。調理作業が容易になるため、調理時間を大幅に短縮できる。
品質保持面
素材を新鮮なうちに急速冷凍することで、新鮮さや風味、栄養素や色までをもそのまま、長く保つことができる
安全面
マイナス18℃以下の状態で冷凍されていることにより、食中毒の原因となる微生物（細菌・カビ）の活動・繁殖を抑えられる。また、微生物が活動できない低温で貯蔵している食品であるため、保存料などを使用しなくても長期保存が可能になる
衛生面
不可食部分を取り除いてあるため、調理場汚染の原因となる生ゴミが出ない
サービス面
長く保存でき、季節や場所に関係なく利用できるうえ種類も豊富であるため、食事の内容を豊かにできる

冷凍食品のポイントとなる“急速凍結”

冷凍食品の定義の中に、「急速凍結していること」という項目があります。

一般的な方法で凍結すると食品の細胞が劣化し、急激な品質の劣化を招いてしまいます。というのも、食品中の水分はマイナス1℃あたりから凍り始め、マイナス5℃程度でほぼ凍結して氷結晶になるのですが、この温度帯を通過する時間が長いと氷結晶が大きくなり、食品の組織を大きく損なってしまうからです。つまり、食品の組織の損傷を少なくするためには、この温度帯をできるだけ早く通過させる「急速凍結」が必要となります。

急速凍結とは、「食品にマイナス30℃以下の低温の冷気を強く吹きつけ、おおむね30分以内のできるだけ短時間に最大氷結晶生成温度帯を通過して凍結させ、マイナス18℃以下まで冷却し保管する」というもの。

そんな、冷凍食品にとって大きなポイントとなる急速凍結を実現するのが、大量調理現場を中心に厨房への導入が進んでいる「ブラストチラー／ショックフリーザー」という機器です。

“急速凍結”を実現する機器・ブラストチラー／ショックフリーザーとは？

ブラストチラー／ショックフリーザー（以下、ブラストチラー）とは、「急速に冷却「急速に凍結」させるための加工機器です。ブラストチラーを使用することでマイナス1℃からマイナス5℃の温度帯を素早く通過させることができます。これにより、食品の安全性・美味しさ（品質）・効率のアップなどさまざまな効果がもたらされます。

安全性UP
ブラストチラーで急速冷却すれば、菌が増殖しやすい温度帯を短時間で通過させることができる
美味しさUP
ブラストチラーで急速冷却すれば、「旨み・香り・水分」などをギュッと閉じ込め、風味を残すことができるので、再加熱後もおいしくいただける状態に仕上がる
効率UP
加熱した食品を熱々のまま入れることができるので、これまで粗熱取りや冷却にかかっていた時間を大幅に短縮できる

食品の安全と美味しさを守るブラストチラーは、冷凍食品づくりに欠かせない機器です。最大マイナス40℃の冷気で急速凍結を行うフクシマガリレイのブラストチラーなら、自動洗浄機能付きもラインナップしているので毎日の清掃も簡単です。ぜひお気軽にお問い合わせください。