グリーン冷媒R1234yfとは

冷蔵庫は、庫内を冷やす為に物質の状態変化を利用しています。そこで使用されているのが「冷媒」です。ガリレイでは冷媒による環境負荷低減に取り組むため、グリーン冷媒である「R1234yf」を業界で初めてタテ型業務用冷蔵庫と業務用製氷機に採用しました。(2023年8月現在 当社調べ) 今回は冷媒「R1234yf」の特徴をご紹介します。
冷媒・フロンとは
冷蔵庫やスーパーのショーケース、エアコンなどの機械で重要な役割を持っているのが冷媒です。冷媒は気化熱と凝縮熱という働きを利用し、『熱』を運ぶ役割をしています。 冷媒として使われているフロンは常温常圧では気体ですが、圧力をかけて熱を放出させると液体になります(凝縮)。次に圧力を下げ、周囲から熱を奪うと気体に戻ります(蒸発)。
こういった熱の移動を《冷凍サイクル》と言います。
この《冷凍サイクル》の中で熱を運んでいるのが、冷媒です。冷凍サイクルで重要な役割を担っている冷媒には、フロンが使用されていることが多いです。
世界で進む冷媒転換
1920年に開発されたフロン類。それまでは冷媒として、アンモニアや亜硫酸ガスなどの毒性・可燃性をもつ物質が使用されていたため、無色・無臭で不燃性・化学的に安定・液化しやすいといった特徴をもつフロンは様々な場面で使用され、爆発的に消費量が増大しました。
長年、冷蔵庫の冷媒として使用されてきたフロン(特定フロンや代替フロン)ですが、オゾン層の破壊や温室効果による気候変動の原因となることがわかってきました。地球温暖化は海面上昇や砂漠化、食糧不足などの様々な問題を引き起こします。
そのため世界的にフロンの規制が始まりました。
日本もその例外ではなく、2015年からフロン排出抑制法が施行され、フロンを使用している機器の点検や整備、管理、そしてフロンが漏えいした際には報告の義務が求められています。
ガリレイが冷媒転換に取り組む理由
そこでガリレイは、グループ全体で温室効果ガスの排出ゼロを目指しサステナブルビジョン《Dramatic Future 2050》を策定し、2025年までのグリーン冷媒への転換に取り組んでいます。その活動の一環として、業務用冷蔵庫や製氷機に使用されている冷媒にグリーン冷媒である「R1234yf」を採用しました。
R1234yfの特徴
「R1234yf」は、カーエアコンや自動販売機にも使用されている冷媒です。
環境への影響度を示す数値である地球温暖化係数(GWP)も代替フロンのひとつ「R404A」が3,920 であったのに対し、グリーン冷媒の「R1234yf」はわずか1。フロン排出抑制法の対象外になるため、導入先での負担軽減にもつながります。
また、「R1234yf」は同じノンフロン冷媒であるR600a(イソブタン)やR290(プロパン)などの強燃性冷媒に比べて、燃焼性や爆発性が低いので取扱いがしやすく、ご使用の現場での修理・点検が可能です。(※微燃性冷媒も強燃性冷媒も冷媒の特性を理解し、十分な対策を取ることで、安全に取り扱いができます)
最後に
フロンを使用している業務用冷蔵庫は法律によって適切に処分することが定められています。専門の業者に依頼して適切に廃棄処分することで、オゾン層の保護や地球温暖化防止につながります。
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