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お知らせ

2024.02.20ニュース

京都先端科学大学工学部キャップストーンプロジェクト活動報告

フクシマガリレイ株式会社(本社:大阪市西淀川区、代表取締役 社長執行役員 福島 豪)は、京都先端科学大学工学部(住所:京都府京都市右京区)にて実施されたキャップストーンプロジェクトのパートナー企業として2023年1月~2024年1月までの1年間、京都先端科学大学の学生の学びをサポートしました。

キャップストーンプロジェクトとは、京都先端科学大学の3年生・4年生対象に実施される教育カリキュラムで、企業が抱える技術的な課題を学生に提示し、チーム単位で企業と協働しながらプロジェクトを進めていくことで、リアルな体験学習ができる教育プログラムです。学生はチームワークとコミュニケーション力を駆使しプロジェクトを進行する中で就業意識を醸成し、社会における自分の役割を認識し、知識や技術を深めることを目的に実施されています。

京都先端科学大学に工学部が設立されるタイミングで、このプロジェクトが開始されることを伺い、当社としても学生の学びの一助となりたいと考え参画する運びとなりました。1年間、週に1回のオンラインミーティングで進捗確認や、発表会に向けた実験、データ分析、開発など、学生たちの研究活動と技術支援に並走してきました。途中思うような成果が出ず一部目標を変更するところもありましたが、最終発表会では、最初に立てたテーマにあった成果物を作成することができ、先生方、学生、参画された他の企業様方にプレゼンテーションを行うことができました。

■キャップストーンプロジェクト 詳細
【プロジェクトNo.23K06「スマートショーケース」】チーム23K06
私達は、冷蔵用ショーケースに実装するための商品管理システムの開発に挑戦しました。目的は、販売店が抱える人手不足等による諸問題の解決です。方法として、棚の商品を撮影した画像中の「色」を認識・処理することで商品管理をしようとを考えました。商品のパッケージ色と陳列棚の背景色とのコントラストを利用しました。例えば、背景を「青」に統一し、青の面積が少なければ商品数が多い状態と定義しました。画像の大部分が青になった時を商品数が一定数未満になったと見立て、その時に店員さんに報告することで、(1)商品確認の手間が省ける、(2)在庫が無い時の販売機会損失を防げる等のメリットが得られます。本プロジェクトで開発したこのような機能の付加によって、人手不足等で想定される諸問題の解決に貢献できると考えています。

【プロジェクトNo.23K29「冷蔵ショーケースから出る排水の再利用」】チーム23K29
本プロジェクトでは、排水を除菌して再利用することと、消耗部品の長寿命化を目指しました。冷凍機内蔵型冷蔵ショーケースは、吸水性不織布を使った蒸発体を使用して排水蒸発しています。しかし経年劣化により吸水性低下、悪臭、水漏れ等が生じる課題があります。除菌効果検証として寒天培地を使った菌の培養実験では、ある電解水に顕著な除菌効果が観測され、用途を限れば排水も再利用できることがわかりました。さらに、この電解水を不織布につけると、変色抑制及び消臭効果が認められました。この効果・機能の実装に向けて、CADと3Dプリンタで作成したパーツをモーターやマイコンで駆動できるようにし、電解水を不織布に添加する装置の試作品を完成させました。

■学生チーム
【チーム23K06】
岡村 敬太 (チームリーダー)
石﨑 和貴
THAPA Praruj
永田 祥太郎

【チーム23K29】
小泉 陽也 (チームリーダー)
小山 皓平

■フクシマガリレイサポートメンバー
【チーム23K06】
滋賀開発一部 根岸、開発二課 久井、松本
【チーム23K29】
滋賀開発二部 大塚、開発四課 原田、開発三課 間瀬、滋賀開発一部開発二課 山本

■スケジュール
2023年
3月:各企業と京都先端科学大学が協力してプロジェクト課題案(英文)を作成。
4月:学生は各企業のプロジェクト課題案を調査し、希望やチーム構成を検討。
5月:チームメンバーが確定、希望するプロジェクトの選定、アンケート実施。
6月:各チームが取り組むプロジェクトが確定、フクシマガリレイ滋賀(水口)工場見学。
7月:実施計画発表、交流会、表彰式
8月:プロジェクトの実施。フクシマガリレイ滋賀(水口)工場にて業務体験
9月:プロジェクトの実施。
10月:プロジェクトの実施。
11月:中間発表会、交流会、表彰式
12月:プロジェクトの実施、最終発表に向けて成果物と発表用資料を完成させる。

2024年
1月:最終発表会、交流会、表彰式 ※4年生は、最終レポート(英語)を提出。

■京都先端科学大学 工学部 機械電気システム工学科 講師 ゼラ先生の声
Thanks to the support of Fukushima Galilei, six 3yr students of KUAS had the chance to get a close look into product development. Their projects provided them with a great opportunity to build crucial skills in the field of engineering. The close guidance of engineers from Fukushima Galilei’s was especially helpful in steering the students through the various difficulties of the projects leading them to a satisfactory outcome. (Sera)

■京都先端科学大学 ナガモリアクチュエータ研究所 助教 足立先生の声
2023年度の京都先端科学大学(プレ)キャップストーンでは、フクシマガリレイの皆さま方に工学部3年生の2チームを担当していただきました。毎週の打ち合わせや実際の実験等では皆さまにどっしりと構えていただき、学生に対して安心感あるご指導をいただくことができました。学生にとって大変貴重な経験を得ることができただけでなく、学生を社会に送り出す立場である我々大学教職員も企業目線の教育姿勢を学べる絶好の機会となりました。改めまして、フクシマガリレイの皆さま方に感謝申し上げます。

■フクシマガリレイ 参加したメンバーの声
【チーム23K06】
企業と学生で課題解決に取り組み、その成果を発表するという新しい試みに参画させていただきました。当初の目標を超えて店員に通知する仕組みも取り込み、デモンストレーションが出来るまでの完成度に仕上げた技術の吸収力・行動力には非常に驚きました。学生メンバーの理解力・行動力・積極性には感心させられ、こちらにとってもよい刺激となりました。今回の取り組みから得られた成果を、我々の今後の業務にも活かしていきたいと思います。

【チーム23K29】
私たちも初めての試みだったので、学生の皆さんと互いに試行錯誤しながら取り組みました。
菌の培養実験や電解水を添加する装置は、学生ならではの先入観のない発想で面白いものがありました。実際に工場にお越しいただき、製品の構造や市場に出た後の製品の状態を見ることで当社への関心が高まった一方で、当社の若手社員も一緒になって考え、勉強しながら学生の皆さんに指導することで、成長の良い機会になったと思います。

 

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